2019.08.19
お知らせ
人工股関節置換術後のリハビリテーション
人工関節について
生活環境や内科系の疾患への対応改善により平均寿命が延びてきた昨今では、内臓よりも先に関節が悲鳴を上げることも増えてきました。
「人工股関節置換術」「人工膝関節置換術」いわゆる関節に金属を入れる手術をしたという話を周りで聞くこともあるのではないでしょうか。
その他の関節も人工関節はありますが、股関節と膝関節の手術が圧倒的に多くみられます。
当クリニックでは他院で人工関節手術をされた方の退院後外来リハビリも担っています。
啓蒙活動として退院後リハビリテーションの重要性を研究会で講演しました。
第54回 神奈川膝21で講演を行いました
人工股関節置換術
股関節を人工物に入れ替えることで、
関節性の痛みや関節可動域の制限を緩和する目的で施工されます
人工股関節置換術後のレントゲン
術前リハビリテーション
意外と知られていないのが術前リハビリテーションの大切さです。
術前の状態が良い方が術後の回復が早いという研究は多数報告されています。
当クリニックでは術後リハビリテーションに向けた術前リハビリテーションの受け入れも行っております。
主な目的
・関節可動域の拡大
・筋力の維持向上
・術後に関節や筋肉を動かす感覚を戻りやすくする
稀ではありますが、他院で手術しか選択肢が無いと診断された方が当クリニックの外来リハビリテーションを受けたことで、手術しなくても日常生活・旅行などが可能になったという例もありました。
術前リハビリテーションの例
関節の可動域を拡大する運動
体幹-骨盤-股関節を分けて使えるようにする運動
術後リハビリテーションの例
術後外来リハビリテーションの開始時期は退院後なるべく早い方が以下の理由でいい結果となる傾向にあります。
・関節が固まる前に可動域拡大を狙うことが出来る
・入院中に覚えきれなかった自主トレの確認が出来る
・回復に合わせたメニューの変更が出来る。
これらを退院後にご自身で行うことは簡単ではありません。
人工股関節全置換術は術式により行ってはいけない動作が異なるため、専門知識をもった療法士が担当する必要があります。 当クリニックでは様々な病院で受けた手術に対しても適切なリハビリが行えるよう努めております。
歩容(歩く姿勢)のチェック
これらのリハビリテーションを通して日常生活で問題ないことはもちろんですが外出頻度の増加、遠方への外出を可能にするなど「手術してよかったな。」と感じて頂くことを最終的な目標としています
※人工膝関節置換術のリハビリテーションはこちらをご参照ください